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松野信夫&中村敦夫氏
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平成16年11月13日
くまもと県民交流館パレア
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衆議院議員 松野信夫はくまもと県民交流館パレアにおいて、元参議院議員で俳優の中村敦夫氏を招き、公共事業と環境問題について考える「環境シンポジウム」を開催した。
当日は環境団体や市民など約380人が参加。シンポジウムの冒頭では、環境問題に取り組む県内5つのい市民グループ(フェアトレード熊本・環境ネットワークくまもと・暮らしと廃棄物を考える熊本の会・宝の海”有明海”を守る荒尾市民の会・子守唄の里”五木”を育む清流川辺川を守る県民の会)の活動報告の紹介や発表が行われた。
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松野:
中村さんは参議院選挙では政党「みどりの会議」を率いて闘われました。お疲れ様でした。(註:みどりの会議は全国で約97万票得るも惜敗) 私は衆議院議員を1年間終え、様々なことを考えさせられました。
中村さんは参議院議員時代はどうでしたか?
中村氏:
私の議員時代は人生でこれほど働いたことはないというほど働きました。なぜなら税金をもらって暮らしていることがストレスと感じたからです。これほどストイックに懸命に働いたことは記憶にないというぐらいやった。国民から預かった税金をどのように使うかを真剣に考えました。
松野:
確かに議員は税金を適切に使うこと第一に考えるべきですね。九州にも明らかに税金の無駄使いと考えられる大型公共事業があります。 川辺川ダム、諫早湾干拓事業・・・
中村氏:
私が議員になって最初に視察したのが川辺川でした。東京の市民グループにいわれて東京の支持者10数人を連れて泊り込みで上流・五木村からずっと中流・人吉、そして八代まで旅をした。
それで初めて問題の本質がわかった。実はこれは無意味な計画だと。ダムは必要な時代もあったが、いまはそんな時代じゃない。国土交通省は巨額の税金を使って何のためにダムを造るのか自体が判らなくなってしまっている。
松野:
そうですね。私も川辺川ダム建設反対の弁護団の一員として、長年、国を相手に裁判をしてきましたが、大きな矛盾を感じてきました。
時代や社会状況が変わっても38年も前の計画を引きずっているんです。
中村氏:
私は、公共事業チェック議員の会の会長をやりましたが、私が会長になると120人という大議員集団になった。私が「本気でやるぞ!」といったら逃げ出した議員もいた。
私は現場を視察することを原点に6年間で北海道から沖縄まで130ヶ所ぐらい案件を見てきた。要するにこれで判ったことは、公共事業は必要なものもあるが全体の数を誰も知らないということ。政治家も役所も誰も知らない。ようやく5万から7万ぐらいという大雑把な数字が出てきたが我々が行った場所から比例しても明らかにその8割が無駄だった。
なぜこんな無駄なことをやるかといえば、権力とシステムの問題がそこにあった。
戦後、公共事業は必要だった。国は戦後復興を公共事業でやり、確かに日本は成長し、内実はともあれ役に立った時期はあった。だがそれにも限界がある。
そもそも公共事業とは、その土地に自立できる産業を育てること。雇用を増やし利便性があってその土地が栄えていく。工業国家としてのインフラ整備に公共事業を活用し成功したわけだが、いつまでもトップで加速していくことはありえない。
多くの日本人は政治かも含めて公共事業をあたかも一つの産業と捉えてしまった。そのツケが払える見込みのない莫大な借金となってしまった。私はそう感じましたね・・・。
松野:
公共事業による景気回復策はすでに限界にきており、時代に適合しなくなっています。私もまったく同感です。 国内問題も山積していますが、世界的視点でも経済・人口・環境問題・戦争・・・と枚挙にいとまがない。
中村氏:
そうですね。その中でも環境は世界的問題。
地球温暖化、異常気象が激しくなっているが、これは経済成長のみを唯一の神として奉ったそのツケが人間の生命環境を脅かす事態を招いている。
04年は、はじめて穀物の需要が供給を上回り、人類史上初めて食料が不足した。一方では世界の人口はものすごい勢いで増えてきている。人間は結局、工業製品を食べるのではなく自然の恵みを食べていかなければならない。
地球温暖化で100年後には摂氏1.4度から5.8度も平均気温が上昇するという予想も出ている。
5.8度上がれば人類はいないし、1.4度でも農業は無理だろう。私が政治の世界に入ってきたのはそのことも動機。
これまで「経済をとるか」・「環境をとるか」という対立概念で語られてきたが、根本的にこの議論は間違っている。つまり人間は動物の一種という事実に立ち返るならば、人間は環境という器の中で経済活動をやっている。だから自分の器を壊したら成り立たない。
経済と環境は比べるものではない! 私はそう考えています。
松野:
農業に携わっている人は、昔1000万人以上いたのが、現在では200万人台。かたや公共事業の建設・土木業などに600万人いる。建設や土木に携わっていた人たちに農業に打ち込んでいただける広がりの仕方を追求していきたい。まさに自然を守れるし、それこそ食糧問題などにつながる。政策の転換を考えていきたいと思っています。
中村氏:
日本は食料自給率がカロリーベースで40%。世界でも135位と低い。金で安いものを買えばいいという奢った考え方で農業や漁業を潰してきた。農水省は農業や漁業を潰し、怒らせないために補助金でなだめるというのが基本的な手法。結局、農業や漁業を潰してその人口を公共事業の労働者にした。
自給率は低いし、外国から買うとなれば遺伝子組み換え食品や農薬たっぷりの毒野菜、米産BSEの危険性のある肉を輸入する。
日本は食べ物を捨てるような飽食国家だが、かたや世界では8億人が餓死している。これを痛みに感じない浪費人間・消費しか頭にないという質の低い人間集団になってしまった。
もう一度。キリッとした人間社会のために労働し、労働する事によって利益を受け、人間同士が共同して働くことで愛や情などが育つ。そんな当たり前の日本を創っていかなければならない。若い人たちには、そんな世界の中の日本人になってもらいたい。そう願います。
松野:
そうですね。衆議院議員として問題の一つ一つを解決していきたいです。本日は本当にありがとうございました。
※松野信夫は現在、中村敦夫氏が育てた超党派でつくる「公共事業チェック議員の会」の事務局長に就任しております。
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