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菅直人首相の退陣が26日にもあるとの観測から民主党代表選に向けた動きが活発になっている。既に色んな方々が出馬表明をしているが、きちんとした国民向けの政策論争をしなければならない。その大きな争点の一つに原発やエネルギー問題がある。
大きな方向性としては、「脱原発」という表現か、あるいは「減原発」、「縮原発」という表現かはともかくとして、段々と原発をなくして再生可能エネルギーに転換しようということではほとんど異論がないであろう。
しかし再生可能エネルギーへの転換をどうやって進めるのか、いつまでにどの程度の原発を廃炉にするというスケジュールや方針を打ち出せるか、最終的には原発に依存しない体制を目指すのかなどが本気度の指標になる。各候補者の本気度をしっかりと見定めておきたいと思う。
この本気度という観点からすると、何だかんだ言ってもやっぱり一定程度は原発に依存しなければ電力不足になるとか、経済に悪影響を与えるとか、脱原発を急ぐと電気料金が値上げされるので企業の海外移転に拍車がかかり産業の空洞化を招くとかの議論も多い。
こういった雰囲気もあって経済界にも配慮しようということで、「原子力技術を蓄積することが現実的」(野田佳彦氏)、「短絡的な脱原発というイメージの独り歩きは危険」(海江田万里氏)、「原発の世界最高の安全基準を策定する」(馬淵澄夫氏)などという発言も見られる。海江田氏は経済産業大臣だから、これまでの経緯からしてどうしても原発推進ないしは維持の方向性になってしまうのかな、とも感じられる。
確かに脱原発というイメージだけでは物事は進まない。短期的にエネルギーをどう確保するのか、また中長期的には基軸エネルギーはどうするのか、具体的に時間軸を明示しながら明確な戦略を立てなければならない。
私自身は、短期的には原発に依存せざるを得ないが、稼働40年で順次廃炉にするという廃炉基準を明確に示して段階的に原発を縮小し、他方では再生可能エネルギーを飛躍的に拡大する政策や予算を確保して、最終的には原発ゼロを目指すべきだと考えている。これは日本の経済やエネルギー政策を考えると十分に可能だと思うし、再生可能エネルギーの促進ということを国あげて取り組めば、大きく技術革新が進められる。太陽光発電も蓄電池技術なども世界一を獲得することも可能であろう。
かってマスキー法による自動車排気ガス規制が、大気の浄化とともに技術革新を大きく進め、排ガス規制をクリアした車の販売促進で雇用や景気拡大に大きな効果があったことを思い出さずにはいられない。
今回の代表選では、こうした観点を重視して、いわゆる原子力ムラにしっかりと挑戦し、本気になって再生可能エネルギーを推進する意志と実力を備えた指導者を選びたいと考えており、そうした候補者を応援したいと思う。
もう一つ問題になっているのが、小沢一郎元代表の党員資格停止処分の解除である。候補者の中には代表選に勝利すれば小沢元代表の党員資格停止処分を解除しようということを示唆している人もいる。確かに小沢元代表グループ票は100以上はあると言われているので、のどから手が出るほど欲しい票ではあろう。しかしあまりこうした発言が出てくると正直言って白ける。国民から見ても、そこまでこびを売って目先の票を獲得したいのか、そうなると、首相としての度量が疑われるのではないか、という疑問も出てくる。
党内でつまらない内紛騒ぎをせずに与党としてまとまっていくことは民主党にとって大事なことである。しかしこうした党内の協調を果たしていくことと小沢元代表の党員資格停止処分を解除することとは別問題であろう。小沢元代表は経験も豊富で民主党随一の力量のある政治家であることは誰も知っていることであり、小沢元代表の力を色んな場面で発揮して欲しいとは思うが、代表選を目の前にしていかにも票欲しさにこうした処分解除の話が出ることは本当に残念な思いである。もっと堂々とした政策論争をしなければ、国民からますます見放されるのではないか、という危惧の念を持っているのは私だけではあるまい。
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