|
日米両政府は2006年5月、在日米軍再編「最終報告」で、沖縄の海兵隊8000人とその家族9000人をグアムに移転するとし、その総額約103億ドル(約1兆円)のうち、約61億ドル(約6000億円)を日本側が負担することで合意している。このように日本が相当の負担を負っていることは間違いないことだが、解明すべき点が多く残っている。
私も党内あるいは超党派の議連の勉強会などで、沖縄の首長や学者研究者からお話を聞かせていただいた。例えば、伊波洋一宜野湾市長は精力的に検討を重ねておられ、かなりの程度米軍の実態などを解明しておられる。
こうした検討では、海兵隊8000人をグアムへ移転するとされるが、そもそも沖縄の海兵隊の定員は1万8千人とされている。しかし実際にどれほどの海兵隊が沖縄に駐留しているかは必ずしも明確ではない。沖縄に駐機している航空機の実態からして、8000人も海兵隊はいないのではないかと言われている。
米国は、在日米軍再編計画を含めた世界戦略で、沖縄からグアムへ海兵隊を移転することをロードマップで示しているので、その着実な実行を求めていけばよいわけである。これを基本に求めていくべきだと思う。
またマスコミでは、鳩山政権が前政権下での約束である辺野古移転を実行しないことについて、米国が苛立っているとか怒っているなどとも報道されているが、これは必ずしも米国の真意ではないようだ。
米国は多様であり、米側で沖縄の現状や日本政府の立場に理解を示す識者も多い。そこで本音の部分は、怒っているふりをして、実は日本に経済的な負担をより多く要求しようというのではないかとも言われている。
普天間の移設問題で日米両政府が多少はギクシャクすることにはなろうが、だからといって日米関係がこれで冷却してしまうことではないと思う。日米の安全保障や政治経済の関係は、単に普天間問題ですべてが決まるようなものではないし、時間をかけて双方にとってより良い方向を目指して議論することは、決して悪い話ではないと思う。
|