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◆鳩山政権の発足に向けて

2009年9月11日付メッセージ

 昨今のマスコミ報道は、民主党鳩山政権の人事が話題の中心だ。民主、社民、国新3党の連立協議がまとまって、いよいよ人事の段階になったきたし、段々と閣僚の名前も明らかになってきている。
閣僚だけではなく、党人事では小沢氏が幹事長に就任するとのことであるし、衆議院議長は横路氏や渡部氏の名前が挙がっているなどと報じられている。
こうした人事の話を聞くたびに政権交代が実現したという実感を深くする。

幹事長は小沢氏に

 鳩山政権の人事について、国民的な関心もさることながらもちろん、私自身も大いに注目している。
小沢氏が幹事長に就任することについては、またまた賛否両論があるようだが、私は率直に賛成できる。小沢氏に関しては、とかく二重権力だとか、闇の帝王になるとか、小沢チルドレンが急増しているなどと報じているようだが、相変わらずとの思いが強い。
もうそろそろ小沢イメージを変えたらどうかと思う。今回の小沢幹事長の役割を踏まえれば役割分担という側面がはっきりしているのではなかろうか。

 つまりは小沢氏には、政府の運営ではなく国会運営や選挙対策という役割分担が明確にされたわけである。衆議院選挙で勝利し念願の政権交代を果たしたわけであるが、小沢氏の最大の役割は来年の参議院選挙に勝利して安定政権を確立するということだ。
来夏の参議院選挙までもう1年も切っており、これに全力を傾注しなければならない。当分衆議院選挙はありえないから、目標ははっきりしており、何も二重権力などと言われるものを使う必要もない。
小沢氏は鳩山政権の安定化のために全力を尽くすはずであり、マスコミもいつまでも小沢ブラックイメージを振り回すのは控え目にして、まあしっかり政策実行の様子を見守ってほしいと願う。

注目の閣僚人事

 注目の人事については、民主党の著名政治家が閣僚などの重要ポストに就任することになろうが、私自身の関心から言えば、国土交通大臣、厚生労働大臣、法務大臣、環境大臣に誰がなるかに特に注目している。

国土交通大臣には、高速道路問題だけではなく八ツ場ダム、川辺川ダムなどの無駄な公共事業をどれだけ中止させることができるか、またダム問題に翻弄され疲弊した地域再生をどうやって行うかなどが大きな課題である。

厚労大臣にとっては、年金、医療、介護などの社会保障制度の再構築はまさに喫緊の課題である。国民の関心も実に高いはずであり、舛添大臣には負けられない。

法務大臣について言えば、弁護士の私から見て、これまで遅れている法務行政をしっかりと取り仕切っていかなければならないから、今の時代には法務大臣の役割は極めて大きい。

環境大臣については、地球温暖化対策が最大の課題であろうが、水俣病などのようにすでに起きてしまった公害問題の解決は環境行政にとって重要課題だ。


 こんな理由からして上記4つの大臣人事に注目しているのである。私自身は秘めたる人事案があるが、これを書くとハレーションが大きくなるので、あくまで胸に納めておく。
いずれ分かることだが、これまでのNCなどでの活動を見て決めてほしいものだ。

大勢の民主党議員の配置

 閣僚人事だけではなく、308人の衆議院議員と110人余りの参議院議員をどのように配置するかも大きな問題だ。
鳩山代表はかねてから政府と与党の一元化による政策決定システムを主張し、行政府に100人程度の政治家を送り込むとしている。各省に対応して大臣、副大臣、政務官の他に大臣補佐官5人から10人程度も政府に入ることになる。

 また他方、衆参合わせれば残り約300人の政治家が議会に残る。このうちのごく一部は党に残って党務も担当することになると思うが、大部分は委員会に所属し、委員長、理事その他の委員になって法案審議に携わる。
もちろん、この委員会における法案審議も重要であり、従来の自民党政権では、法案の事前審査制が採用されており、予め政府が提出する法案は事前に自民党の了承が必要となっていたので、委員会でも与党の委員はたいした質問を行わない。
これからの委員会審議がこれでよいとは思われない。

 私見を述べれば、民主党政権では自民党政権時代のような法案の事前審査制はやるべきではなく、与党議員といえども委員会でしっかりと勉強してきちんと質問をすることだ。
これまでの与党議員のように「法案の趣旨は何ですか」「法施行によってどのような改善が見られるか」「法施行に向けた大臣の決意を聞きたい」などというワンパターンな与党質問は改めなければならない。
あくまで国民に分かるような国民に開かれた質疑が必要であり、政府与党の決めた法案だから与党議員はだまって従えという審議の仕方は、これからの委員会審議にふさわしくない。

マニフェストの実施

 さて今回の総選挙では、ともかく一度民主党にやらせてみようという思いで投票した結果、歴史的な政権交代が起きた。
政権交代実現してよかったと国民に思ってもらうために、なすべきことは山ほどある。しかしまずはマニフェストに掲げている政策をきちんと国民に説明しながら手順を設定することである。

 一応、マニフェストに工程表まで記載してあるが、言うまでもなく連立与党の協議をしながら進めるわけであり、民主党のマニフェストが100%取り入れられるわけではない。
しかし大部分の国民は民主党の、マニフェストに少なからずの期待をして投票しているわけであり、少しずつでも国民に分かりやすく進めることが重要だと思う。

 例えば八ツ場ダム、川辺川ダムの中止に向けた具体的な手続きに着手することは重要ではあるが、一度、政府与党での現地視察を行って地元対策も実施すべきだと思う。
とりわけダムを前提にして地域作りを進めてきた地域住民には大きな不安も抱えているわけであるから、そうした不安を払拭する意味でも現地視察が必要だと思う。

 年金や医療改革は大規模な予算や法律改正が必要な課題であり、こうしたものには時間がかかることは国民も理解してもらえるのではないかと思うが、それでも動き出していることを適宜示しておくことが重要だ。
子育て支援や生活保護における母子加算の復活は手始めの政策として取り組みやすいし、国民にも理解してもらえるのではないかと思う。

 いずれにしても大事なことは、政策運用の前提となる現状認識、政策決定の理由と、政策の対象者にはいつどのようになるかを丁寧に説明することだと考える。

 私自身は、今後、どのようなポストに就任するか全く不明ではあるが、どのポストについてもこうした観点を踏まえて行動していきたい。