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◆今年はグリーンだ・・・地球温暖化防止と雇用創出に向けた「緑の内需」

2009年1月5日付メッセージ

通常国会が始まった

 新しい2009年が幕開けした。しかし、現状は厳しい。不況でありモノが売れない、消費が伸びない。雇用状況も悪いし、派遣切り、雇い止め、リストラ、内定の取り消しなどが続出する。
地球温暖化対策を中心とした環境問題にしても、2009年末には温室効果ガスをどう削減していくか、京都議定書に続く2012年以降の新たな国際的枠組みが決まる予定だが、現状は、各国の利害調整が難しくなかなか思うようには進まない。

 こうした中で、今日1月5日から通常国会がスタートした。ようやく第2次補正予算が提出されたが、定額給付金2兆円が盛り込まれている。景気対策にはほとんど効果が見込まれず、まさに選挙目当てのバラマキであって、税金の無駄遣いもいいところだ。
2兆円も使うのであれば、もっと他に有効利用ができる。私は、太陽光発電を推進するための開発支援に利用しても良いし、学校耐震化も良いし、高速道路を半額化(民主党は無料化)等に使う方がよほど為になると思う。税金を使う以上、明確な目的とその目的に見合ったやり方がどうかが問われるが、定額給付金は目的も不明確、やり方も地方自治体に丸投げであり、本当にひどい愚策だ。しかしまずは第2次補正予算を巡って論陣を張って戦いたい。

 

オバマ政権のグリーン・ニューディール

 それはさておき、アメリカではいよいよオバマ政権が発足する。これまでのブッシュ政権とはひと味もふた味も違った政策を実行するのではないか、という大きな期待がある。ブッシュ政権が進めた規制緩和、新自由主義による市場原理主義経済、金融資本主義推進などによって世界的に格差を拡大させ、また金融バブルの破綻で世界的にも混乱を生じさせた。この誤った政策を大きく転換させなければならない使命をオバマは負っている。

 私も期待したい。とりわけオバマが唱えているグリーン・ニューディールに注目したい。地球温暖化対策を通じて環境政策、省エネ・新エネルギー政策などで雇用をも創出しようというものだ。

 かって世界恐慌が1929年に起こった時、当時のフーバー大統領は何もしなかったのに対し、次のフランクリン・ルーズベルト大統領はテネシー流域開発公社を創設し、ダム建設などの大規模な公共事業を興して数十万人の雇用を生み出して不況を脱出した。その当時は、まさにハコモノを作ることで景気対策や雇用対策をやることができた時代なのであろう。

 オバマ政権の目指すグリーン・ニューディールとはどのようなものになるのか、必ずしも明確ではないが、ハコモノ型公共事業ではないことだけは確かだ。オバマは、これによって当初は250万人の雇用を創出すると言っていたが、最近では300万人とさらにレベルアップさせている。まさに注目の的だ。

 

我が国でのグリーン・ニューディール

 ハコモノ型の公共事業に依存できないことは我が国でも同じだ。しかも日本の場合、すでに800兆円以上の借金を抱えており、これ以上、財政出動してハコモノを作っている余裕もない。そしてハコモノの場合、効果は一時的なのだ。作ってしまえばそれでおしまい。土木建設業者は、企業として維持発展するために次々にハコモノの要求をするだろうが、その要求に応じて食べさせていくには膨大な予算も必要になる。

 この繰り返しを避けなければ、無駄な公共用施設が出来上がるばかりだ。地域住民に広く喜ばれるような施設であればよいが、そうでなければ維持管理にも相当の費用がかかるし、将来に負担ばかりが押しつけられる。

 それよりも別の使い方でより効果の高い政策を目指さなければならない。それが新たな「日本版グリーン・ニューディール」=「緑の内需」だ。

 

中心は太陽光発電

 我が国でも、「日本版グリーン・ニューディール」が喫緊の課題として求められる。農林漁業を大事にするとともに、所得保障政策などで安心できる農林漁業を確立しながら、新たな雇用も生み出す。農林漁業は環境にも優しい産業であり、安全な食料などを生産してもらいながら雇用の拡大も図ることが可能だ。また新エネルギー、省エネ技術開発などを通じて新産業を生み出すこともできるし、持続可能な社会作りに貢献できる。

 こうした「日本版グリーン・ニューディール」の中心にグリーン電力があり、さらにその中核は太陽光発電があると考えている。もちろん、太陽光以外にも風力やバイオマスもあり、こうした再生可能エネルギーの利用を広げ、それを新たな成長の糧にする新産業への転換が必要だ。
民主党も昨年後半には、これを「緑の内需」(仮称)として、環境とともに雇用創出をも狙ったものを考えている。具体的にはこれからではあるが、新エネルギーの技術開発を促進してより効果の高い発電を目指し、エコ住宅を普及させたり、太陽光発電の施設を増やすことである。

 太陽光発電では、日本が世界のトップを走ってきたが、5年前にドイツに抜かれ、現在ではドイツが圧倒的な世界1となった。ドイツは現在、世界の太陽光発電量の約半分を占めるほどになっている。日本が2位ではあるが、スペインに抜かれそうだ。ドイツもスペインも、まさに国策として社会や産業のグリーン化を進めてきたし、定額買取制を導入して電力会社に一般の電気料金よりも高い値段で買い取らせる仕組みを構築してきたことが躍進の要因だ。

 

定額買取制の導入が決め手

 残念ながら日本では電力会社の力が強いので、この制度の導入は時間がかかりそうな気配である。

 日本が使う1次エネルギーのうち再生可能エネルギーは2%だけであり、ほとんどが化石燃料を燃やしている。思い切った政策転換を打ち出さなければならないが、今のところ自民党の現政権ではできない相談だろう。経産省や電力業界は導入に反対で、この壁は確かに厚いが、ここを突破しないと日本はますます再生エネルギーを推進している諸外国に後れをとってしまう。日本は技術的には世界一の太陽光発電技術を有しているし、この点は誇れるわけだから、あとはソフトの問題である。

 太陽光発電パネルを取り付けた家庭に対して補助金を1家庭当たり20万円程度ばらまくよりは、定額買取制の方が財政負担もなく、かつ確実に拡充できるのではないか。

 

結局は政治のリーダーシップ

 政治のリーダーシップを発揮して日本版グリーン・ニューディールを推進し、早急に社会や産業のグリーン化へかじを切らねばならない。これは税制改革にも通じるものである。税制上も環境に配慮し、省エネ、エコカーなどに対して税制優遇を進めるようないわゆる税制のグリーン化が環境省を中心に唱えられている。

 私も賛成で、今後はこの具体化である。環境税などはすでに5年も前から言われているが、他省庁の反対などで進まない。これもはっきり言って政治のリーダーシップが欠けているせいだ。そして経済にしても税制にしてもグリーン化を進めるための戦略戦術を練り上げていかなければならない時期だ。

 今年は、国内的にもまた国際的にも日本のグリーンニューディールをアピールする良いチャンス到来の年である。日本におけるグリーンニューディール、日本の環境政策というメッセージをいかに発信するか、政治のリーダーシップが問われている。